香港の医療事情

おはようございます。今、お父さんの病気で香港に戻っている弊社香港人マネージャーから電話があり、色々と話したので少し書いておこうと思いました。彼女のお父さんは大腸がんで、すでに手術は終わり、現在は人口肛門をつけています。香港の医療に関しては、かなりのレベルで、基本的には安いです。私も持っていますが、住民のIDカードを持っていれば、初診料など一切を含めても100香港ドル(日本円で1400円)しかかかりませんし、医師のレベルもかなり高いです。つまり日本のような皆健康保険はないものの、外国人を含めた住民は安く医療を受けることが出来ます。ただし、それは公立病院に限った話で、プライベートの病院はかなり高いです。

彼女のお父さんの術後の経過は悪くないのですが、家族の負担がとても大きいそうです。まず人口に対して公立病院が足りていないため、病院は可能な限り早く退院させます。彼女のお父さんはステージ3まで進行していたそうですが、それでも術後一週間で退院させられ、その後夜中に救急車を呼んで病院に運び、三日ほど入院したら、また帰宅させられるそうです。また汚物の処理などは、看護士は一切やってくれず、家族がやらなければならないそうです。MRIなど予約してから、2-3か月は待たされるそうです。一方お金持ち向けの病院もあり、一日10万円ほど支払えば、日本のような医療サービスが受けられるそうです。

香港の一人当たりのGDPは既に日本を軽く超えており、私がけがで香港の病院にかかった時に看護士さんに聞いてみますと、30歳で58万円ほどの給料でした。彼女はかなり優秀だと思いますが・・・日本は世界で唯一過去30年で実質賃金が下がった国ですからね。香港は日本と違って税金が全て安いです。取得税も最高でも16%ほどですし、銀行預金の利子、株式の配当金、値上がり益もすべて非課税ですし、消費税、相続税さえありません。実質的な(リサイクル税なども含めた)税率は世界一の日本とは全く違って、お金持ちはいつまでたってもお金持ちであり続けます。しかしその一方、早い時期に不動産や株式に投資をしなかった老人たちは世界一高額な家賃を払えず、公的な賃貸住宅の空き(通常4-5年待ち)を心待ちにしながら、暮らしています。煙草を拾っている老人もよく見ますし、路上で寝ている老人もいます。

私が何を言いたいのかと申しますと、こんな状態でも香港は世界一の長寿なのです。香港と比較すると我々日本人は、低額で良い医療サービスを受けられますし、空気だって、住む家の環境だって、香港よりはずっと整っています。まさにウサギ小屋のような狭い住宅に住み、中国産の肉や野菜を食べ、病院は常に混み合っている。日本人との違いは薬です。薬を飲まされ続ける日本人、テレビでよくみかける大手企業のサプリ、そこが違うのです。

私は薬膳の知識はまだ詳しくはありません。私に出来ることは、本当に薬膳効果が高いと、香港人が認めた食材を適正な価格で購入し、皆様に紹介することです。以前、北米産の小麦粉に欧州が全面輸入禁止にしている枯葉剤が使われていることを書きました。安い米国産牛肉にも、欧州では禁止の成長ホルモン剤が使用されておりますが、米国のいう事は何でも逆らえないわが国はたくさん買わされています。中国産が悪い。日本産は安全という事も信用していません。日本で取れたなつめ、生姜に本当に薬膳効能があるのか?私は500人もの仲間が香港、台湾、中国にいます。医師もいます。彼らに聞きながら、本物を買い入れ、まず自分が毎日続けていくつもりです。100までは生きるつもりですから。(笑)