着実にしのびよるインフレの影

おはようございます、管理人です。本日は私の本業である株式アナリストの立場から、最近の投資についての説明と、やがてみなさんにも関わりのある経済の話をいたします。既に世界の中で唯一、日本だけが.30年前より国民は豊かになっておらず、実質賃金が10%減少した特殊な国であることは書かせていただきました。また同期間世界の人々は豊かになっており、先進国でも個人資産は3倍に増加しました。その要因ははっきりしており、例えばトランプ前大統領のように、自国民を豊かにする。と言う目的が今の政治にはないからです。宗主国の米国、そして大企業の利益のためにのみ政治が行われているため、国民は金を使わず、守るしかないのが現状です。最近の政策を見ましても、GOTOトラベル、GOTOイート・・・・三度も国民に金を配った米国とは全く違います。

気が付けば、コロナ被害は東アジアで最悪で、ワクチンも先進国の中で最も遅れています。しかし本日は日本の政治や、衰退する日本の事を知って欲しいという事ではありません。私が仕事柄知り得たことが、皆様のこれからに少しでもお役に立てれば・・・・と言う気持ちだけです。いずれ、王先生を招いての薬膳勉強会や、コロナが収まってからの台湾原住民友好ツアーなどで、このバーチャルな世界の中でのお付き合いから、本当の人間関係を築ける日が来ると私は思っておりますが、私は実はけっこう不良であります。顔もコワモテなんです。でも、心の中は綺麗です。(笑)

今から書くことは、薬屋やサプリに頼らず、世界一の香港人のように医食同源の精神でいつまでも元気でいて欲しい。大義としては【薬膳で日本を健康に!】と同じように、今後起こる可能性のあるインフレに飲み込まれてほしくない。そういう事です。日銀の黒田さんは、アベノミクスと言う簡単に言えば円をどんどん刷りまくってマーケットや世界に供給する。と言う手法で(実際に円を印刷するのではなく、マネタリーベースの中核である日銀の当座預金残高を増やす)の結果、国民の暮らしは貧しくなりましたが、日経平均株価は2012年秋の8200円台から一時3万円を回復するところまで上昇しました。この空前の大規模金融緩和がアベノミクスの正体ですが、法人税を下げ、国民には消費税増税、そして働き方改革として臨時雇用を増加させ、結果、大企業はどんどん内部留保を積み上げ、配当金を増やし、大株主のお金持ちと、日本企業の大株主である欧米の投資家儲けさせましたが、一般の国民の生活は厳しくなる一方です。

その大規模金融緩和の表向きの目的をご存じですか?たぶんニュースなどで聞いたことがあると思いますが、目的は緩やかなインフレへの誘導です。インフレと言うのはお金に対して物の値段が上昇するという事です。日本はこの30年間ずっとデフレと呼ばれる物価低迷が続いてきました。それは政府が(国民一人当たりの借金)と言う嘘をつき続け、緊縮財政を続けてきたことが最大の原因です。良いですか、国と言うのは通貨発行権を持っているのです。事実、アベノミクス開始から日銀のマネタリーベースは増え続け、100兆円から実に500兆円まで増加させたのです。日銀が買い入れた株式ETFは毎年6兆円を買い続け、今は残高が45兆円にも達しているのです。国民一人に10万円を支給しても、12兆7000億円で事足ります。

さて、一般的に紙幣を発行しすぎると何が起こるのでしょう?例えば私と皆様の中の数人が山の中で遭難したと仮定しましょう。山の中をさまよって3日目・・・・食べるものがありません。もう動けなくなったところに一人の商人がやってきます。ここにおにぎりが一個あります。誰か買いますか?と・・・・たぷん私も皆様も財布に入っているすべてのお金を出しておにぎりを買おうとするでしょう。1万円かもしれませんし、10万円かもしれません。言いたいのは、むやみやたらに紙幣を発行すれば、インフレになる可能性があるのです。通常の2パーセント程度の管理されたインフレは今の日本には必要です。新築の家を買ったとたんに値下がりするようでは、国民の財布のひもはますます固くなりますからね。ただインフレの速度が速いとハイパーインフレとなり、国民の生活を破綻させてしまいます。スーパーのトマトが一個1000円、2000円、ガソリンは一リットル1500円とか・・・・夢物語かもしれません。しかし、世界のマーケットで国際市況商品と呼ばれる銅、アルミ、ニッケルなどが急騰し、直近では小麦、トウモロコシ、大豆、木材価格なども急騰してきました。

これは世界的なコロナ蔓延で、世界の生産量が落ちたところに、世界経済の急回復(ダメダメ日本はワクチン接種も遅れ、全くダメ)により、重要が回復したためですが、もちろん米国ヘッジファンドの買いによるものです。デフレ時代は、お金はお金として現金で持つのが一番の良策でしたが、早いスピードのインフレが来た場合、現金を持っていてはだめなのです。紙幣の価値がどんどん下がるからです。私は先々週から、私の相場観を信頼してくれる方たちに、インフレ連動型銘柄への投資を勧めました。つまり木材価格が急騰しているから、国内大手の永大産業を買っておく。銅など国際市況商品が急騰しているから、関連する東邦亜鉛やチタニウム関連、鉄鋼関連などです。

小麦や、大豆、コーン、食用油などの急騰は、値上げと言う形でみなさんの目にもとまる日も近いでしょう。まだ怖いインフレは起こっておりませんし、今回の急騰も短期間で終わる可能性もあります。しかしもしインフレが来たら何か対応策を持たねば、生活は破壊されてしまいます。他人に投資を教えたり、勧めるという事は非常にリスクの高い事ですから、私は投資家ではないみなさんに難しい投資を教えることはしません。しかし株式アナリストとして、米ゴールドマンサックスからも投資情報を得ている立場として、急いで動かなければならない時が来れば必ずお伝えすることはお約束いたします。

このホームページを定期的にご覧になっていただいている方は、私のお仲間です。以下転載するのは国際市況商品、小麦、コーン、木材価格などのグラフです。