昨夜からずっと

おはようございます、管理人です。先週は本業の投資についての仕事が忙しくずっとその事を考えていました。今年私が顧客であるアジアの日本大好き富裕層に言い続けて来たのはドル買い円売り。そして株式市場には資金を入れないという事です。株式市場に投資をするとしても短期間だけです。

何故かと言いますとドル円に関して日米の金利差が根拠にありますから、0金利の日本円を調達して米国国債を買うだけで4%以上の金利が貰えるのですから簡単に円安は収まりません。しかし世界の株式市場はバブル後の下落に入った可能性が高く、少なくとも米国のインフレが鎮静化し、上げ続けている政策金利の頂点が見えるまでは本格的に株式市場に資金は入れれないのです。

株っていうのは、景気や企業業績だけで上がるものではありません。特に米国株な関しては2008年のリーマンショック以後13年間も上昇を続けてきた経緯がありますが、何故これほど長期にわたる上昇が継続したのかと言いますと、2008年リーマンブラザーズが潰れ、米国の金融機関はサブプライムローンの破綻などで天然学的な損失を被ったため、米国政府は大量のドルをマーケットに投入したためです。簡単に言えば新しいドル紙幣を印刷したという事ですね。

つまりバブルと言うのは世の中が普通の時には起こりません。何か大き事件があり、危機が訪れた時に各国政府は新しい資金を作ってマーケットに入れる。これがその後のバブルを生むのです。その米国株は2020年の3月に暴落しました。そうですコロナが猛威を振るい始めたあの時です。米国政府はその後、国民に3回の現金を支給し、大量のドルを再びマーケットに投入しました。

世界がコロナ渦で大変な時に米国を始め、世界各国の株価が今年の初めまで上げ続けたのは【コロナ対策の資金が新たなバブルを作り出した】のです。今はまだバブル後の調整です。本当の暴落は高値から1年8か月下げます。1989年の日本のバブル崩壊では日経平均が半分以下になりましたからね。まだまだ株式市場には手を出せません。

その円安についてずっと考えておりましたが、とうとうこの週末には1998年8月の1ドル147円64銭を破って現在は1ドル148円756銭で推移しています。ちょうど先週にはCPI(米国消費者物価指)が発表されましたが、前年同月比8.2%上昇と40年ぶりの値上がりとなり米国のさらなる利上げに繋がるとの見方からさらに日米金利差が広がるとして円安に動きました。

私は1998年の147円台で日銀の為替介入があると見ており、介入があって一時的に円高に動けば、さらに円安にポジションを傾けるように指示を出していたのです。何故かと言いますと今、日本円だけでなく特にアジアの通貨は軒並みドルに対して大きく値下がりをしているからです。韓国ウォンも中国元もそうですし、すでに原油などの輸入のために外貨準備高が底をついたパキスタンはIМFに支援を求め、スリランカは債務が支払えないデフォルトに陥り、インドでも通貨が大きく売られています。

もちろんわが日本円はその中でも一番弱く、対ドルで大きく値を下げている中国元に対しても円安が続いています。日銀が介入をしたとしても他国の通貨も売られている中で、協調介入は望めず、国際世論からの反発も受けなければなりません。おそらくですが、円ドルの相場の超長期チャートを見る限り、まだ円安が続くのだと思います。

この先にあるのは世界的な銀行の破綻や、新興国のさらなるデフォルトのような気がしてなりません。私も付き合いがあるフランスの大手銀行のクレディスイスの破綻のうわさは広がってきており、バブル崩壊の象徴的な事件をマーケットは待っています。次号では今後の日本と我々がすべきことについて配信いたします。