日曜日の午後、皆様はいかがお過ごしでしょうか?私は今夜は新入荷の松の実を使って、香港時代によく食べていた【松子魚】を作ってみようと真鯛を買ってあり、料理までに少し時間があるので投資について書こうと思い机に座りました。ただ少なくともここは薬膳を広げて、勉強して、薬やサプリに頼らないで健康を維持するためのブログであり、例え私の本業が株式アナリストであったとしても、皆様に運用のアドバイスをするつもりはありません。理由は一度書いてしまうと、必ずそちらに目が向いてしまい、おそらくは私と皆様をつないでいる薬膳仲間のブログにも質問でいっぱいになるでしょう。
しかし既に複数のお仲間の方から投資や運用について、少しは書いて欲しいとの要望があり、では知っている事、してはならない事をお教えすべきだと思いました。そうです!そもそも香港から帰国して薬膳の輸入販売を開始したのも、このホームページにブログを書き始めたのも、最大の理由は、自分が香港に15年間住んで、香港人スタッフの日々の食生活や健康に対する強い思いを見て、いかに今の日本人が薬漬け、サプリ漬けにされている事に危機感を覚えたというのがその理由であり、つまり自分は知っているけれど、多くの人は知らない。これは知っている立場の人間としてやらなければならないのです。
それと同様に投資、運用の仕事を40年近くも続けてきた立場として、知っている事をお伝えし、それによって皆様が大きな失敗を回避できたならば、書く意味もあると私は考えます。まず、日本人は投資に向いておりません。投資と言う言葉を聞くと、博打のように行為を想像したりしますし、周りに対して後ろめたい、ネガティブな気持ちもあるはずです。それは何故か?
ここから私が書きますことは、私の本業の同業者にとって不利な内容ですから、敵を作ることになりますが、私にはいつも私を支えてくれる暖かい皆様がおられますから、書きますね。まず投資に対して他人を頼ってはだめだという事です。今、日本人で株式投資を行っている人は10人に一人しかいません。では以前はどうだったのか?と言うと、1989年のバブルの時代には多くの日本人が積極的に運用をしておりましたし、2000年ごろまでも参加者は多くいました。
こんな話があります。おじさいちゃんが死ぬ前に家族を集めて遺言を言い渡すのですが、”絶対に証券会社からの電話には出るな”こう言い残して死んだ人がたくさんいました。つまり日本では投資をアドバイスする立場の銀行、証券、最近では郵便局の窓口でさえ、顧客の利益を増やすよりも、自分たちの手数料収入を最優先させるからなのです。ファイナンシャル・プランナーはどうか?私の知る限り、自分のお金を投資して利益を出し続ける。そんな実力のあるFPなど見た事もありません。証券会社は顧客に投資信託を買わせます。買った時点で大きな手数料がかかります。加えて毎年の口座維持費用、上げても、下げても頻繁に乗り換え推奨の電話がかかります。
もっと怖い話をしましょう!私の友人の話を以前に書いたことがありますね?奥様の乳がんが再発して、夫である友人が外資系の超エリート社員の座を投げうって退職し、奥様を支えたお話です。彼がやっていたのはおそろしいビジネスなのですよ。皆様は日経平均と言う言葉を知っていますか?これは日本経済新聞社が選定した225銘柄の日本を代表する企業の平均株価の事ですが、多くの日本人が大金を失った投資に【日経平均リンク債】と言うものがあります。これは例えば今の日経平均が3万円として、顧客に今後5年間、日経平均が半値の1万5000円にならなければあなたに年利6%お支払いしますが、もし日経平均が一度でも1万5000円になったらあなたは大きな損をします。でも1万5000円まで下るはずがありませんよね。コロナだって必ず終焉しますからね。なんて言って日本人に売りつけてきたのです。彼は外資系でそれを組成して、日本の証券会社や銀行に売って歩いていたのです。
結果、多くの日本人が買った日経リンク債は2000年の1万2000円、2002年の1万円割れでノックイン(買わされた日本人のお金が吹き飛ぶ価格の事)となり、ひどい被害が出ました。その後も今度は日経リンク型ファンドとして銀行の窓口で積極的に売られましたが、結果は同じでした。だってこれを組成して日本人に売っている彼らは必ずノックインさせてくるのですから。だからこそ米系や欧州系の投資銀行の社員の給料は5000万円も1億円にもなるのです。
また外債投資でも多くの日本人がやられました。新興国の債券つまり国債をファンドにして買うのですが、決まって売り言葉は高配当、年に何回も配当金がもらえる。です。結局は新興国の為替を操作して投資した日本人はひどい目に合いました。何故そんな詐欺まがいの事が平然と行われるのか?それは日本人がケチで、世界で一番お金を貯めこんでいるからなのです。それを狙うハゲタカのような欧米の金融機関への日本の当局の対応は甘く、まさにやられ放題です。
このように皆様の周りには、皆様のお金を狙う輩がたくさんいます。しかしながら、では投資を一切否定してすべてのお金を銀行に預けているだけではどうなのか?それも最悪です。金利はつかず、自分の預金を引き出すだけで手数料が取られていきます。それに自分の資産が丸見えです。こんなテータがあります。過去20年間、米国人は資産の半分を投資に回して資金が2.5倍に増えています。日本はどうでしょう?
いつか機会があれば、皆様にも始める事の出来る投資についてアドバイスの入り口ぐらいは書いてみようと思いますが、第一回目としては投資は重要だけれど、他人に相談してはなりません。たとえ相手が証券会社でも、期先行でも、資格を持っている人も同じです。手数料を取る以上は、顧客の利益よりも得られる手数料を必ず優先しますし、的確なアドバイスを出来るとは思えません。以上です。