昨日、株の仕事を抜けて神戸港の業務用冷蔵庫に行き、大なつめの受け取りをしてきました。少量ずつは航空便で到着しており、薬膳サンドやパウダーに加工しておりましたので、だいたいの品質は分かっていましたが、これは!素晴らしい品質です。で、嬉しくなって写真を撮って、みなさまに報告したのです。前回のなつめが納得できない品質でしたので、一か月以上、大なつめの販売が出来ませんでしたからね。日本を薬膳で健康に!と大風呂敷を広げて、薬膳は少量ずつ継続が重要です。と言っている私が品切れさせてしまう事は、せっかく定着しつつある日本での薬膳が止まってしまいますからね。
前回のなつめの品質が悪かった理由はだいたい分かりました。産地のウイグルは冬場はマイナス10-15度になる寒冷地なのですが、なつめは凍らせてしまうと品質が一気に落ちるのだそうです。表面が固くなり、色つやも落ちてしまうそうですが、前回の出荷時はまだ11月でしたから、収穫後の保存時にまさかの冷え込みにあい、一気にマイナス6度まで下がってしまったようなのです。そのなつめを船積みし、熟成のための温度管理のコンテナに入れて輸送したために、余計な水分が蒸発し、品質が悪化したとの事です。
私は日本人ですが、中国及び中華圏の生活や文化については他の日本人よりもはるかに精通しております。彼らが大事にするのは家族と面子です。面子は日本語の面子と同じ意味で発音はミィエンツゥと言いますが、例えば仕事で失敗した社員を他の社員の前で呼びつけて叱ってしまうと、彼はすぐにやめてしまいます。こういう場合は違う部屋に呼んで、君には期待しているから厳しいことを言うけれど、聞いてほしい。と相手の面子を立てた上で叱らなければなりません。ですから、今回も前回のなつめ一トンの返品の際、相手方の社長には相手の面子を潰さないようにやり取りをしたのです。到着したなつめの写真を送り、あなたは私に良いなつめを送ってくれたと信じています。しかし到着したなつめは固く、ツヤがなく、途中で何らかの問題が生じたと思います。
今、私は日本人に御社の大なつめを勧めています。ご存じのように日本にはなつめを食べる習慣がありません。しかし一年間御社の大なつめを販売したおかげで、たくさんの方がなつめを好きになってくれました。感謝します。と相手を立て、紹介してくれた香港の社長には何も話していないと伝えました。するとメーカーの社長はすぐに航空便で送る手配をしてくれましたので、私も再注文は一トンではなく一トン半に変更したいと伝えました。そして今回のコンテナの到着。おそらく・・・・・これは世界最高品質の大なつめです。ウイグルのメーカー社長は、私の面子を立てるために最高品質の大なつめを送ってくれたはずです。
一トン半程度のなつめは3か月もあればすべて売れるでしょう。在日の中国人のグループや一部中華街にも卸しており、少しずつですが販売力もついてきました。今回の大なつめの品質がすごく良かったことで、一番の喜びは、みなさんに喜んでもらえる事です。金は儲かるに越したことはありませんが、少なくとも今の私は薬膳のすそ野が広がって、喜びの声を聞きたい。そのためにやっていると思います。コロナが収まれば、ウイグルに飛び、現地社長と酒を酌み交わすつもりです。あ!もしみなさんが中国に行った時、お酒は飲めますか?と聞かれたら、飲めます。と言ってはいけけませんよ。不可以と言うか?一点点と答えるのが正解です。つまり飲めません。もしくはほんの少しです。私は以前飲めます。と言ってしまい52度の白酒で乾杯を繰り返しやらされ、気が付いたらホテルの部屋ですっぽんぽんで寝てたことがあります。(笑) たくさんのご注文が入っていますが、おお送りした後のみなさんのお声が今から楽しみです。