菅さん、安倍さんの政策を継承

おはようございます、管理人です。今夜は薬膳や、台湾の話ではなく本業の株式アナリストとして、自民党新総裁に菅さんが選出された事を踏まえて、今後の日本の政治、国のあり方、国民の暮らしについて書かせていただきます。ちょうど香港と台湾の証券会社に日々送っている日本株レポートでもこのことについて触れないわけにはいきませんからね。

まずアベノミクスとはいったい何だったのか?から説明いたします。以前にもしたためましたが、今回はもう少し分かりやすくご説明したいと思います。結局アベノミクスと言うのは(富の移転)であります。どういう事かと言うと、多くの国民の富を大企業と既得権益保有者と米国にすげ変える。と言う政策であったと結論づけられます。アベノミクスが開始された2012年秋以降、日本政府は円の供給量を著しく増加させ、日銀に国債を引き受けさせ、株のETFを大量に買わせました。ETFと言うのは個別銘柄の集合体ですから、ETFが買われると日本の株式市場は上昇します。よく財務省から日本の借金、国民一人当たりいくら?なんて話が政治家を通じて出されますが、私たち金融業界関係者からはしらけた笑いしか出ません。何故ならば、政府には通貨発行権があるのです。アベノミクスが開始されてから、マネタリーベース(日本銀行が世界に供給している通貨の総量)を見てみますと、2012年の100兆円から2019年には500兆円越えと5倍にまで膨れ上がっています。

この間、法人実効税率は2012年37%でしたが、2018年には29.74%まで下げられ、2012年には300兆円強だった大企業の内部留保は年々増加し、500兆円に迫っていますが、その反面、実質的な賃金である労働分配率はアベノミクス以降、右肩下がりに落ちて行っています。若い人たちが正社員になれず、派遣で働かされているのを見てもお判りでしょう。結果、大企業は人件費を抑え、税率を下げてもらいどんどん貯金が増えたけれど、国民の生活は苦しくなる一方だったという事です。2012年を100とする指数で2018年と比較してみますと、消費者物価指数が106.60に上昇した一方で、実質賃金指数は96.44に低下し、実質世帯消費動向指数は90.72まで下落しています。これは世界の中でも日本だけです。

では何故こんなことが起こるのか?それは、今の政治が組織票を持っている大企業と、既得権益者のために働いているからです。どうせ世の中変わらないとして、みんなが選挙に行かないから、組織票だけで自民党が勝ちます。だって既得権益者と、大企業にとっては、アベノミクスは素晴らしい政策なのですから。それと、アベノミクスは安倍さんが考えた政策ではありません。リーマンショック以降、いち早くマネタリーベースを増加させ、大量の資金をマーケットに流し込んでいた米国から要求された政策です。米国から大量の兵器を買う資金も、特殊会計で公表はされない米国債を買う資金も、日銀に出させれば良いじゃないか!ですね。

今回、菅さんが選ばれたことで久しぶりに株式市場には米国資金からの買い物が入ってきました。菅さんなら、安倍さんの後を受けて米国のために働くだろう。と言う思惑からです。しかし日本は変わりません。変わらず政府は大企業と既得権益者、そして米国のために政治を行うでしょう。海外で15年間暮らした私が帰国して、今、香港にも台湾にも、大陸にも行けない状態で、一番感じるのは若者の違いです。フィリッピンもそうでしたが、中国なども本当に若者が生き生きして、街中には笑顔があふれかえっています。まだ一人当たりの収入は日本より少ないけれど、この10年間で給料は3倍にも、4倍にもなり、豊かになっいくのを実感しているからです。

それでも私たちは日本人であり、この国を愛しています。せめて、この国の政治の本質をしっかり理解し、心だけは豊かでいたいと思いますし、皆様にもそう思ってほしいのです。金、金、金・・・・本当に嫌な言葉ですが、頻繁に聞こえてきます、今の日本。金に負けない生活もあるのではないでしょうか?私と共に探していきましょう!